30歳からジャズに熱中したらどうなるのか実験室

いい大人になってからジャズギターを本気で愛してしまった痛い男のブログ

カテゴリ:ジャズギターの練習 > コピー


以前、Sonny RollinsのOleo(Miles Davis "Bag's Groove")をコピーした話を書きましたが、そのあとにバトンを受けるThelonious Monkのアドリブソロをまるっと2コーラスコピーしちゃいましたので、1コーラスずつここにメモしようかと。





随所にモンクの独特な表現が 炸裂しております!!

こちらが、トランスクライブした譜面です。
(あ、BとEが♭です......)
 
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さて、1コーラスめの分析。

ところで、チューニングは、A443か444のような気がします。

Aメロ1回め(1小節め〜)
  • 最初の2小節のフレーズは、①Gブルーススケール→Bb7の組み合わせとも取れるし、もしくは、②Bb7を想定しながら、M3rdを半音下m3rdからアプローチすることで、VIm7であるGのブルーノートb5を入れてブルージィな感じを出しているのかもしれない、と分析しました。
  • 次のフレーズは、最初のフレーズと同じモチーフでスタートして、Bブルーススケールに移行している感じです。
Aメロ2回め(9小節め〜)
  • なんかかわいらしい2小節のフレーズが同じモチーフで連続します。コーダルに弾いているとも言えるし、Bbメジャースケールとも言えるし。
  • 続く5−6小節めの3連符を使ったフレーズはかっこいいです。
  • 7−8はこれもコーダルというか、Bbメジャースケールというか。
Bメロ
  •  D7は、Am7のb3から始まるフレーズを弾いている感じがします。最初Cmaj7かと思ったのですが、Am7と考えた方がわかりやすいかなと。
  • G7は、Gリディアンフラットセブンス(R,9,3,#11,5,13,b7)という感じでしょうか。4小節めの頭でトライトーンでぶつかった和音(dim5というかaug4というかの音程)を弾いているのが印象的です。
  • C7、F7は、ミクソリディアンを弾いているような感じで、僕のギターES275の一番トップの音まで一気に駆け上がります。ここで弾いている3-5-b7-9というフレーズがC7-F7の上で連続します。この動きはチャーリーパーカーにも見られるもので、常套句なのかな??とこの発見に興奮しました。

Aメロ3回め
  • オクターブでBbメジャースケールで上昇している....と思いきや、途中でEナチュラルが入ります。これはコードFから見てM7th、Bbから見てb5(もしくは#11)、うーーん、どゆこと?笑 3小節めのBbの頭でコードトーンのP5に着地するからいいんだよってことかな?
  • 4小節め3拍めから始まるフレーズはFから見たら9thから始まるのですが、Bbメジャースケールの13thからクロマチックやらなんやらでルートまで降りてきたとも言えるでしょうか。
  • そしてこのあたりで1コーラスめが終わるのですが、切り替わっている感じがしません。キャンバスの捉え方というかストーリーの切り替わるポイントが独特ですごいな......。こんな弾き方してたら僕ロストしそう笑


2コーラスめはまた次回。


標題の件、ようやく落ち着いてきたのでまとめたいと思います。



Jorge Daltoさんというのはアルゼンチン出身で39歳という若さで、癌でこの世を去ったピアニストだそうです。

ジョージ=ベンソンのマシンガンのような速弾きの箇所などを考慮すると、それよりもまだトランスクライブしやすい気がします。全体的にモチーフを展開する場面が多く、音使いやリズムもすごく気持ちいいです。低音域から高音域まで自由に泳ぎ、ギターの指板上でもあらゆるポジションを弾くことになります。個人的にはとても参考になります。ここからたくさん吸収したいです。
 

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Aメロ1
  • ここでは、P5下の音(P4上の音)を重ねるフレージングが多め。

Bメロ1
  • ここのBm7-Am7-D7-Gmaj7のフレーズすごい好きです。印象的なモチーフを連続して、D7でオルタード感のあるフレージングをしています。Gmaj7でのリズムの感じがすんごくおもしろいです。D7から来た一拍めの入り方、フレーズを止める位置、休符の入れ方。慣れるまで難しいですが、ハマると気持ちいいです。ここではメジャーのII-V-Iですが、マイナーにも解決するフレーズにも応用できそうです。
  • E7のフレージングもクールです。これは一体何をしているのでしょうか。全音上F7を弾いてるように思います。そんなんてありますかね??Fミクソリディアン(R,9,3,11,5,13,b7)に#11が足されているような。もしくはFリディアンフラット7th(R,9,3,#11,5,13,b7)だけど11も弾いているという感じか。
  • A7のとこはAミクソリディアン(R,9,3,11,5,13,b7)をわかりやすく弾く良いフレーズです。

Aメロ2
  • 一番最初のEm9のフレージングが個人的にかなりツボです。自然と歌いたくなります。音使いとしてはシンプルですが、あのリズムの感じや2音でハモっている感じがいいのでしょうね。
  • 次のBm7のフレーズは原曲のテンポで弾きこなすのが難しいのですが、これまたかっこいいフレーズです。

Bメロ2
  • Bm7では3度の音を重ねてダブルストップで弾いているのですが、ここでおもしろいことを発見しました。ハモる音としてAではなくA#を使ってるんです!コードBmから見たら、マイナー7thではなく、メジャー7thを使ってて、つまりメロディックマイナーになってるってことだと思われます。ジャズではお決まりと言われる音使いですね。
  • Gmaj7からサブドミナントマイナーのGm7に変わる箇所では、Gの3度であるBがナチュラルからマイナーになることで、サブドミナントに行った感が出てるかと。ちなみにこのBbは曲のキーBmから見たらM7thですね。大き〜く捉えたらメロディックマイナーみたいに響いてるってことなのかな???
  • 最後のDmaj7に向かう循環進行の箇所はおそらく6連符で畳み掛けております。最初難しくて採譜を諦めましたが悔しくて「もう一回トライしてみよう!」と執拗にチャレンジして、なんとなくできました。原曲のテンポでギターで弾くのは僕には難しいです。。。ここはBmブルーススケール+b13th+クロマチックスケールというような音使いです。


こちらが、トライした動画です。いやー難しい!笑





先日のブログ「ミュージシャンと完璧主義 (一つのことをどこまで突き詰めるべきなのか)」で書いていたStan Getz演奏のWaveのコピー。まだ完コピ(=音源と一緒に弾いてミスなく弾ける)には程遠いのですが、ここ1ヶ月ほど全てトランスクライブして結構突き詰めたし、個人的には旬が過ぎたので、一旦区切りをつけるためにも、ブログにまとめとくことにしました。





トランスクライブした譜面がこちら。

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(注)9小節目、F#7拍目のCはCナチュラルでなくC#です...

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1.5コーラスのソロです。
ここから自分が学んだことなどを箇条書きにしたいと思います。


似たようなフレーズ、音使いが繰り返し出てくる
例えば、Aメロ頭のDmaj7は4回中3回がM3rdのF#の白玉(2拍以上の音符)で始まります。同じくAメロのD7-Gもやはり4回中3回が、半音下のネイバートーンを使って下降してGのM3rdのBに落ち着くという似たようなフレージングになっています。このことは、コピーしてから気づいたもので、さらっと聴いてる時には気づいてなかったとも思います。「毎回違うことしなきゃ!」っていう強迫観念がありましたが、こういうのもありなんだなーと気持ちが楽になりました笑


4度マイナーでのフレージング
個人的に勉強になったのはGm7(=IVm7、いわゆるサブドミナントマイナーコード)でのフレージング。m7コードなのに、フレーズがM7の#Fから始まるんですよね。これは理論ぽく言えば、メロディックマイナースケールということらしいのですが、m7コードでM7の音を使うとジャズらしくなるということらしいです。で、気づいたんですが、ここって実はテーマのメロディー自体もM7の#Fが入ってるんですよね。そりゃいい感じになりますわね。


特に好きなフレーズ1 
1コーラスめのAメロ2回目のGm7-F#7-B7のとこ。Gm7は先の通りM7thが使われていて、その後2回の跳躍(Bb>>A=M7thとF#>>C#=P5th)があって、F#7の#11thを経由してB7のRに優しい柔らかい音色で着地するという感じです。あとクロマチックが多めでしょうかね。で、自分がなんで好きなのか改めて考えてみたんですが、この跳躍と優しく着地する感じが好きぽいです。


特に好きなフレーズ2 
1コーラスめのBメロ後のAメロのモチーフを用いて上昇していくフレーズ。リズム以外にあまり規則性はなさそうなんですが。。。


特に好きなフレーズ3 
2コーラスめのAメロ1回目の、半音下の音を真ん中に挟んでこれまた上昇していくフレーズ。これは多分いわゆるジャズフレーズと思われます。聞き馴染みがあるような感じ。美味しい割りに、ギターでも運指的にそんなに難しくないのでありがたし。



と、好きなフレージングを3つ厳選してみましたが、アドリブソロだけでなくテーマの弾き方など、たくさん勉強になりました。


しかしながら多様練習を実践すべく、たまにウォーミングアップ的な感じでやる以外は、当分これは一旦放っておいて、もう次の新しいことに取り組んじゃおうかなーと思っております。


ごちそうさまでした。


当面コピーマシン化しようと決意し早1ヶ月。

今は、ある人が「宝の山みたい」と形容した、Miles Davisの"Bag's Groove"に収録されている"Oleo"のコピーに勤しんでおります。



このOLEO、ドラムとウォーキングベースの上で、割とクールに淡々と進んでいきますよね。ピアノのコンピングもたまーにしか入らず。ある意味単調というか。


個人的に、その中でもSonny Rollinsの息の長いフレーズがかっこいいなと思い、そこ(2:34-)からコピリ始めることにしました。
 
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Bセクション5小節目のC7から8小節ほど8分音符を基本に続く息の長いフレーズにグッときました!(2:43-) で、ここでBPMがガーッと上がっています!あの勢いのあるフレーズでバンドに火がついたのかもしれません。

そこに関して整理してみたいと思います。


C7の2小節は、フレーズの各音のディグリーを並べてみると、R,9,3,#11,5,13,b7。これは巷でよく聞くいわゆるリディアンフラット7thスケールというやつでしょうか?最初、指板を見たときにGmM7かなとも思ったのですが、そうするとm7とM7の音が入り混じってよくわからなくなるので、C Lydian b7thと捉えるのが自然な気がします。


続くF7は、R,3,1
1,#11,5,13,b7に加えてb9が登場します。11thはクロマチックの中でしか出てきませんので、これは経過音とすると、やはりここも基本はF Lydian b7thスケールで、それにb9を交えていると捉えられるでしょうか。C7ではEがEナチュラルだったのが、ここではEフラットになるので、コードが変わった感じが出てます。


続くAメロは、2拍ごとに循環コードで進行していく上をコーダルに紡いでいくとても良いお手本フレーズでしょうか。がっつり参考にしたいと思っています。ここの音使いは基本的に、「コードトーン+9th、11th、13th」で構成されていますが、G7のとこに#5(b13th)、F7のとこにb9th(さっきもF7でb9th入れたよね!)、Cm7にM7thが入れてエモさをより強くしていると言えるかもしれません。

このコーダるなソロこそ今の自分の課題ですので、ここは、コードポジションともがっちり噛み合わせて覚えようと思います。その練習がこちらのインスタ投稿の2枚目の動画であります。




ようやく85%のスピードで弾けるようになってきましたが(上Insta1枚目)、100%まで行けるように頑張りたいです。あとアーティキュレーションというかニュアンスをもっと研究したい。あと、このコピーで、どうやらサックスにもグリッサンド(スライド)奏法があるっぽいということに気づきました。


最後に、、、
ひとつおもしろいことに気づいたんですが、BPMが曲中でどんどん上がってくんですね。
最初のテーマは♩218 くらい。
マイルスのソロで♩220くらい。
ソニーロリンズのソロ中に♩228くらいまで上昇!笑
で、セロニアスモンクのソロで♩238!!
後テーマでは♩234くらいまで少しクールダウンしている感じです。
何回も聴いているこの曲ですが、初めて気づきました。
こんなことってあるんですね。意図的なのか、偶発的なのか。



パリ発クレオールジャズの代表的ピアニスト、グレゴリー=プリヴァ(Grégory Privat)の代表曲Le bonheurが好きすぎて、衝動的にコピーしてみました。


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コード進行は、1月のグレゴリー公演で、小沼さんとグレゴリーに添削してもらったので、割と合っているかと思います!

さて、曲を自分なりに分析してみました。
(どなたか間違いに気づかれたら教えていただけるとありがたいです。)


全体
  • A-A'-B-B'という構成
  • 14小節-14小節-8小節-8小節、1コーラス合計44小節
  • 原曲keyはAセクションがBb、Bセクションはそこから短3度先のDb
  • なにげ4拍子
Aセクション1回目に関して
  • 曲はIVM7から始まる
  • 3ー4はGmへ向かうII-V-I
  • 5、6のCmは7thがMajor。メロディックマイナーみたいになってジャズらしい響き(なのかな?)。エモい。
  • 5−7はII-Vと行くが、8の着地はIではなくトニックの代理であるIV#m7b5。
  • 7ー12までベースがクリシェで下がっていく
  • 9はサブドミナントマイナーのIVm7
  • 10のBb/DはDm7と超似ててIIm7みたいな役割か?
  • で、10ー13とIV進行で循環みたいになってる
  • 11のDb7はG7のウラかな
  • 14はIのBbに解決せず、IVへ
Aセクション2回目に関して
  • 14はBbから短3度転調したDbのVIm7
Bセクション1回目に関して
  • MajorのII-V-I、MinorのII-V-Iで構成されている
  • 7のC7がエモい
Bセクション2回目に関して
  • MajorのII-V-I、MinorのII-V-Iで構成されている
  • 6からKeyがBbに戻り、メロディーは1回目と同じFだが、コードが変わるので景色が大きく変わる


Gregoryの原曲の音源、相当にエモいです。
特に個人的には、アドリブソロではグワーって情熱的に盛り上がって、最後のテーマに戻ってきたときに、平静が訪れる、その景色の移り変わりが好きです。


しかし、なぜGregoryはこの曲にLe bonheur(幸福)と名付けたのでしょうか。曲調は美しいのですが、切なさや激しさといった、ある種ネガティブとも呼べる要素も感じます。一般的ないわゆる幸福の概念って、例えば、晴れ渡る空の下でポカポカのほほ〜んとした感じ、好きな人やものに囲まれてぬくぬくしている感じ、美味しいものをたらふく食べている感じ、、、のような気がするのですが、そういったものとはかなり違うような気がします。

それよりも何か好きなものに打ち込んでいて、うまく行かなかったりすることもあるけど、山あり谷あり、情熱を注いで自分の理想に向かっていくこと........それをグレゴリーは、幸福と名付けているような気がします。幸福とは全てがポジティブな要素で構成されているわけではないですもんね。グレゴリーの素晴らしいピアノサウンドの裏にも、並大抵ではない努力や苦悩があるでしょうし。完全に僕の勝手な解釈ですが。


ちょっと前にギターソロしてみております。




Grégory Privât(グレゴリープリヴァ)というピアニスト



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