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最近、ビビっていたのと、どうせ人前に出てもテッキトーに弾いて終わってしまうだけだから意味ない、という考えがあって、ライブもせずセッションにも行かず、結構こもりがちに練習していたのですが、久々に人前で演奏してしまいました。ありがたいことに、昨年に続き今年も東京都大田区の主催する芸術フェスティバルというイベントに出演させていただいたのです。

自分の中でなかなかの感情の揺れ動きがあって、とっても勉強になったイベントとなったのでメモしておきたいです。


昨年はギターデュオでしたが、今年はピアノとのデュオと、クラシック系の友達とのコラボ、2つのユニットで参加。それぞれでまた違う学びがありました。

まずはピアノとのジャズ演奏に関して。

今回の目標

昨年は、ブログにも告白した通り、3曲中2曲はアドリブソロを事前にいわゆる書きソロしてました。ジャズ的にはズルですが、人様にお見苦しいソロをやるわけにはいかない、自分としてもただ合ってる指板をなぞるのはもう嫌だしちゃんとしたフレーズを練習していた方が身にもなるだろうと考えていたのです。しかし今年は、ソロを準備しないというのが目標としてありました。理由は、去年のそれから一年も経っているんだからそろそろ補助輪付きの演奏はやめたいということ、そして偉大なジャズミュージシャン達の以下のような言葉が響きまくっていたからでした。それはこんな言葉たちです。引用ではないので曖昧ですが。。。

Tony Monaco「 I love spontanious music.」

小沼ようすけ「本番で、練習でやったことを無理やり出そうとは思わない。仮に出たとして、だから何?という感じ。」

海野雅威 「今練習してることは10年後に役立つかもしれない、それくらいの気持ちで臨めば、本番で練習したことを出そうとは思わないでしょう。」

ま、リアルアドリブできるように練習しつつ、直前になってマジでヤバかったら書きソロすりゃいいやとセーフティネットを張って日々を過ごしていました。

最低に落ち込んだ本番前

今回のセットリストは、
Joy Spring
Someday my prince will come
Blue Monk

本番までまだ時間があるときはアルペジオやったり、コピーをやったり、試行錯誤しつつも、新たな発見があったりしたので比較的楽しくやっていたのですが、本番1週間前から、感情に大きな波が発生しました。これがなかなかの荒波で、結構苦しみました。

マイナスワンでアドリブをやってみてもなんかテキトー。また悪い癖で、歌心もなく合ってる指板をなぞったり、ピッキングのニュアンスに気が回ってなかったり、テーマをいつも同じところで間違えたり。

「アドリブで間を開けるのを恐れるな!無駄に指を動かさせるな。弱く小さく弾くことも覚えろ!」

何度そう自分に言い聞かせても、気を抜くと、悪い癖が前面に。その繰り返しでした。

本番が近づくにつれてイライラがどんどん増していきました。なんでこんなにやってるのに、ヘタクソなままなんだ...。このイライラが徐々に心を支配していきました。この考えが良くないことも頭ではわかっています。なぜなら、明石家さんまさんが「こんなにやってるのに報われないとか考えてはだめね。ただ楽しいからやってるって思わないと」という言葉にも出会っていたからです。近頃、トモ藤田さんの言葉「Don’t worry. Don’t expect too fast. Be kind to yourself.」も噛み締めているはずなのに...

だけど、イライラが押さえられず、前日には練習するのが嫌になりました。モノに当たり散らしたりしました。気持ちが荒ぶっていました。

僕みたいなレベルの者が、セッションみたいな半分練習みたいなの人前はまだ良くても、完全な披露となる人前に出るのは間違いだったとも思いました。

直前になってマジでやばいので、何度も書きソロを準備しようかと考えましたが、上のミュージシャンたちの言葉が刺さっていて、やめました。

どんなに下手くそで無様でも、その場で音楽を作っていくことこそがジャズのコアであり、それは今から養っていかなくてはならないことなのかも、と考えたからです。

いろんな考えが頭の中に渦巻いていたので、前日の夜は紙に自分の思考/感情を書いて吐き出しました。
  • プロもステージでたまにミスってんじゃん
  • 当日はきっと失敗するだろう
  • 大ミスするかもしれないけどうまくいくこともあるだろう
  • 本番はさておき今日までに準備期間で既に何か学んでないか
  • でも明日でいよいよ音楽を嫌いになるかもなー
これで少し落ち着いた感じがします。

本番

10/20土曜。ドキドキしながら朝起きて、昼過ぎに会場へ。

Autumn leaves
Someday my prince will come
Blue monk

セットリストは、直前でJoy springから変更してみました。先日のセットリスト通りにいかなかったTony Monaco公演への憧れもあったのでしょう、当日の雰囲気で変えてみました。別の団体のハーモニカ合奏で、知っている曲におじいちゃんおばあちゃんが口ずさんでいるのを観て、こりゃみんなが知っている曲を増やしたいと思いました。俺ジャズミュージシャンぽいかもと小さいことで悦に浸るまるで小学生(笑)。

クラシック系コラボからの連続しての出演だったので、やや落ち着いていました。指の震えも収まってました。それでも幕が開く時とか「やっベー、ついに始まるのか」って感じでした。

アドリブソロは多分散々でした。無茶苦茶でした。事前に何度も自分に言い聞かせたのにも関わらず、間を開けるのを忘れてました、深呼吸を忘れていました、力を抜くのを忘れていました、相手の音、会場の音に耳を澄ますのを忘れていました。でもある意味、練習を忘れたのかもしれません。いや、違うか?(笑)

でも唯一自分でも驚いたというか評価してあげたいのが、椅子を用意していたのにも関わらず、毎曲立ち上がって演奏したという度胸です。よくソロとかで立ち上がるギタリストとか、前に出てくる金管楽器奏者っていますよね、あれかっこいいなーと思いつつ、すごい度胸だなーと思ってたのでふ。だって視線の銃弾を自ら浴びにいくようなものでしょう!!ピアノの相方とのコミュニケーションを踏まえると立った方が弾きやすいとなんとなく感じたのです。

感想など

周りの反響

終わった直後、オーディエンスからどんな感想が来るか少し楽しみにしていました。自分はダメダメだと思ってるけど、聴いてる分には良かったかもしれないという甘い考えがあったからです。しかし、誰も僕の傷を無視するように、ほぼノーフィードバックでした(笑)。相方のピアニストが良かったのですが、え、あれギターは?という。でも変なことを言うようですが、誰にも嫌われてはないみたいです(笑)。実は、本番前、これだけギターに打ち込んでおきながらへぼい演奏して、周りから嘲笑われたり、嫌われたらどうしようということに怯えていました。後日になると、観に来てくれた人は「良かったよ」と言ってくださる人もいました。でも僕が良いライブを観た時に感じるあの、「もうサイコー!ぜひこの感動をミュージシャンに伝えたい!」というアツさを目指したいので、少しでもそうなれるよう地道に頑張っていきたいと思います。

ジャズのスリルを味わえた?

本当にアドリブをする=弾くことが決まってない。でもそのための準備はたくさんした。何が出てくるかわからない。何も出てこないかもしれない。そのスリルと、少しでもうまくいった時の快感は、他に代え難いものがあると感じました。これこそがJazzなのでしょうか。

最後に

本番前日、「いよいよギターをやめるかもな」「明日で音楽が嫌いになるかもな」とまで思いつめてしまっていましたが、翌朝も起き抜けにギターを触ってました。いよいよ中毒(addiction)になってます。


まだこの出来事については、書きたいことがたくさんありまして、何本か記事を書きたいと思っています〜。