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音楽の練習は常にハゲそうなくらい悩む。

アルペジオ練習ってなんだ?という問いも一つ。

恥ずかしい話、未だに満足にアドリブソロが弾けない...。で、そのアドリブソロにはどうやらアルペジオが大事とはよく聴く言葉で、自分もしょっちゅう練習してきた気がするんだけど、どうも役に立ってる気がしなかった。

よく自分も含めてジャズ練習生が陥りがちなのが、アドリブソロの時、家で練習した5、6弦ルートからのコードトーンアルペジオをまんま弾いてしまう、もしくは覚えたポジションを取り急ぎなぞる、というやつ。

もう何年もジャズの練習をしていて未だに僕はこのレベルにいて悩んでいたのだが、色んな方のアドバイスを読んだり聞いたりして、自分でも悩みに悩んだ挙句、ようやく一つの仮説に辿り着いた。

それは、

アルペジオ練習はただの基礎練である。

ということ。

で、基礎練とは演奏にまんま使える代物ではない。ジャズ理論書The Jazz Theoryには、スケールとは英語学習におけるアルファベットであり、詩ではない的なことを書いていて、なるほどと思った。アルペジオを単に6弦ルートから順番に弾く練習をたくさんやったからって、それが直接的に即時的にアドリブソロになると思うのは安易すぎるのであろう。

じゃあこのアルペジオという基礎練は何になるとかと考えると、(ギターの場合)

  • そのコードを構成している音を一つ一つ知る(音質や質感、指板上でのポジション)
  • 運指の練習
  • メトロノームに合わせることでリズム感を養う練習
  • その中で自分でフレーズを作る練習
  • コピーしたフレーズと照らし合わせることでそのフレーズの分析がしやすくなり、さらにアルペジオの中でをどう音を紡ぐと音楽的に響くかを知る
  • 曲のコード進行に沿ってアルペジオを弾くことでその曲のコード進行を覚える練習


このように、たぶん実は目に見えにくい様々な効果があるんだと思うし、そう言われてみれば、実感もする。
例えば、僕は今、ギターの指板上で、あるコードで、どのディグリーの音がどこに配置されているか割と把握できてきている(3度とか5度とか9thとか)。これはジャズギターを始めた最初からできていたわけではもちろんない。アルペジオ練習もその一助となったと思う。
きっと基礎的な力というのは、派手さがないから認識しづらく、自己を客観視した時に改めて初めて気づくものなのかもしれない。建築詳しくないけど、建物の土台部分が目立たないのと同様に。


だから、考えを改める。

今までは、
「なんだよ、アルペジオなんてやっても全然アドリブに役立たないじゃん」

これからは、
「アルペジオは無心で取り組むことで自然と脳と体が色んなことをそこから情報を得ていると信じる」

ジャズの練習に即効性を求めない。キーネーシス的な考えではなく、エネルゲイア的な考えで、大きな大きな山の高みを目指すものの、その長い登山道の途中も楽しもう。

「とんでもないとこに行く唯一の方法は、地道に小さい努力を積み重ねること」とイチローも確かそんなことを仰っていたし。